2009年03月24日
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「現場付近に集合せる内径2,100粍鋼管」写真はどこか・和泉付近の現地調査の結果

Written By: 川俣 晶連絡先

 これは「現場付近に集合せる内径2,100粍鋼管」写真はどこか・調査の中間結果の続きです。

 前々から気になっていたものの、なかなか手を付ける契機がなかったのですが、気分的に気になっている箇所がいくつかあったので、和泉から少し先まで歩いてきました。

 先に結果を述べると、今日の結論は以下の通りです。

  • 和泉から環七までの範囲で、甲州街道と玉川上水新水路の中間領域に、問題の写真に当てはまる地形を示す箇所は存在しないと思われる (建物の建設や地形の改変も多いと思われるし、見落としもあり得るので確実ではないが)
  • 自動車の高さを超える大きな高低差を示す地形は、おそらく南和泉住宅と甲州街道が接する箇所にしかないが、ここを写真の背景位置と見なすと影の向きが矛盾するので、この位置ではあり得ない
  • その他の位置には極端な高低差は見られない。かなり高低差があると感じていた箇所も、実際に行くと大したことはなかった

 更に、「渋谷区内ではないだろう」という田原さんの意見を加味すると、実質的に甲州街道と玉川上水新水路の中間領域にはもはや残らないことになります。

 従って、何か決定的な見落とし、あるいは前提の誤りがあると考えられます。

 あり得るいくつかの可能性は以下の通りです。

  • 和泉と新宿の間という前提が間違っている
  • 甲州街道と玉川上水新水路の間という前提が間違っている
  • 渋谷区内ではない、という前提が間違っている
  • 写真の解釈が間違っている

余談 §

 問題の写真をサルマルヒデキさんに見せたときに即座に写真の中央の道に電柱が立っていることを指摘したのは、さすが鉄塔(送電線)愛好家だと思いました。

更に余談 §

 実は、今日の探索範囲には駒沢線76~77号鉄塔があります。77号は新水路跡の公園(遊び場96番)のすぐ脇です。どちらも、水路脇と思われる箇所に立っています。

 以下は駒沢線76号と駒沢線77号です。

駒沢線76号駒沢線77号

 昭和6年の2万5千分の1の地形図に駒沢線のラインが書き込まれていることから、問題の写真が撮影された時点で既に鉄塔や送電線は存在していたと考えられます。よって、少なくとも、この位置は候補から除外できます。(地形的に既に除外済みではありますが)

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